レイプした男 | *私を抱いた男達* -抱かれた女の告白-

レイプした男

項垂れるコ ヌケガラはソファへ体をうずめた


一人残されたその部屋で


目の端に移る

乱れた白い海を

直視できない


不思議と

恐怖は無かった


妙に冷静な自分がいて

無断外泊した言い訳を

どうしたらいいか。。

そんな事を考えていた


ふとテーブルに目を落とす



男からの手紙


「犬猫へ

近くの駐車場で待ってます

合わせる顔がないのですが

気持ちがあっての事です


許してくれるのであれば

来て下さい

待ってます。。


         男 」




「なんだそれ」

思わず口をついた



そして失笑


こんな男の為に

死ぬなんてもったいない


きちんと揃えられた

服に下着

どんな思いで

これを片付けたんだろう


小さな男だ


ヌケガラの中の



目を覚ます



そして一人タクシーに乗り込み

何事も無かったように

家路へと着く


さすがにママの顔は

見れなかったけど



大した事無い

しばらく続く

痛みと出血が

現実だと

余計な主張をしてるが


ただ過ぎただけの男



そんな男の為に

こんないい女が

泣く必要なんて無い


運が悪かっただけ


あの男も一生忘れられないであろう

十字架ができた



そんな大きなものを

つくってやったのは

そう






二度と会うことはない

私を

男は

一生忘れることは無いだろう



そして



私も。。